前立腺がんについて

前立腺がんは、男性の前立腺に発生するがんのことを指します。
前立腺は膀胱の下、直腸の前に位置する小さな腺で、精液を作るのに関わる役割があります。
前立腺がんは、男性において最も一般的ながんの一つです。
日本では高齢男性に多く見られ、特に70歳以上での発症が多い傾向にあります。
初期段階では症状がほとんどないことが多いですが、進行すると排尿の頻度が増えたり、尿が出にくくなったり、血尿や骨の痛みなどが現れることがあります。
検査について
前立腺がんの検査にはいくつかの方法があり、それぞれに特徴があります。
1. PSA(前立腺特異抗原)検査
PSAは前立腺から分泌されるタンパク質で、血液中のPSAの濃度が高くなると、前立腺に異常がある可能性があります。
PSA検査は、前立腺がんのスクリーニング(早期発見)に使用します。
2. 前立腺針生検(組織検査)
前立腺の組織を取り、がん細胞があるかどうかを確認する検査です。これが最も確実な診断方法になります。
方法
超音波ガイドを使って、前立腺に細い針を挿入し、いくつかの小さな組織サンプルを採取します。当院では、日帰りで前立腺針生検を行っています。
麻酔をかけて行うため、痛みはほとんどありませんが、検査後に軽い出血や不快感があることがあります。
前立腺がんは、早期に発見して治療を行うことで治療可能な場合が多いがんです。定期的な検査と健康管理が予防と早期発見の鍵となります。気になる症状がある場合は、早めに相談してください。